| ■日韓青少年交流ワークショップ「韓国語でノジマ」(2001-02年) |
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日韓文化交流基金の主催事業である「日韓青少年交流ワークショップ」に、JAKEHSが企画参加する形で協力しました。神奈川県野島(ノジマ)で行なわれた合宿形式のワークショップなので、「韓国語でノジマ」と呼んでいます。全国の韓国語を学ぶ高校生20名、東京韓国学校高等部の高校生10名、韓国人留学生10名が横浜市野島青少年研修センターで1泊2日し、グループに分かれてコミュニケーションゲームや韓国語のスキットに挑戦しました。2002年3月、ほぼ同じ規模で第2回ワークショップを実施しましたが、財政的な理由もあり第3回以降は実施されていません。
参加教員のコメントと提案:2001年度 韓国語でノジマ 去る3月10日と11日、神奈川県の横浜野島青少年研修センタ−において東京韓国学校の学生12名と日本の高校で韓国語を学習している高校生20名との交流合宿がおこなわれました。主催は、財団法人日韓文化交流基金で協力として、私たち韓国朝鮮語教師ネットワーク東ブロックが企画・運営として参加しました。準備期間が短く、あわただしい1泊2日の行事でしたが、ここで簡単な総括をしておこうと思います。 まず、今回の合宿の主なコンセプトは以下の3つです。 @ 「韓国人高校生(東京韓国学校の学生)と日本人高校生たちの交流を促す。」 東京韓国学校は東京都新宿区にある、いわゆる韓国大使館系教育機関です。駐在員の子女や、在日の子女が通っています。殆どの生徒が韓国語を母語とし、日本語も程度の差はありますが、自由に駆使することができます。いわゆるバイリンガルの生徒たちです。ここで私たちが考えている交流とは、広く浅い意味での交流を意味しています。つまり初対面の者同士が出会い、互いに親密感を抱くようになることを想定しています。 A「韓国語を学習する日本人高校生に韓国語によるコミュニケ−ションの現場を提供することで、生徒たちが実際に韓国語を使って見ることの難しさ、楽しさ、充実感を感じ、さらなる学習の動機を持たせる。」 現在、日本国内の約140校で韓国語の授業が実施されていますが、実際に、授業での学習を活かして韓国語でコミュニケ−ションする機会は、それ程多くありません。地への修学旅行や研修旅行をおこなう学校はありますが、韓国語の授業との関連性は薄いようです。そこで、日本国内でこのような場を作り、生徒たちに提供していく作業が急務となっています。 B「合宿期間中、学生たちに共通の課題を与え、グル−プワ−クを通して課題にとりくむことを学ばせる」 このコンセプトは、高校における語学学習の目標設定とも関連してきます。私たち教員、および教育関係者は、高校生たちに韓国語を教えることで、どのようなことを伝えようとしているのでしょうか?また、どういった人材に育って欲しいと思っているのでしょうか?私たちは、高校で韓国語を学んだ生徒すべてに韓国語のスペシャリストになって欲しいと願っているわけではありません。 また、私たちが望んでもそれは無理な要求でしょう。おそらく、将来彼らは、様々な場所で、様々な職種につきながら、それぞれに生活を送っていくに違いありません。しかし、どのような生活・職場環境であれ、問題が生じたとき、多数の人々が協議し、協力しあいながら、その問題の解決に当たっていくのは、変わりがないでしょう。その際、言葉は障害にもなり得ますが、非常に有効な道具にもなりえます。 少なくとも韓国語を学んだ生徒には、言語が問題解決における有効な道具に成りえるというリアリティ−を持って育っていって欲しいと願うのです。 上記3つのコンセプトに照らし合わせて、今回の合宿の評価をしてみたいと思います。 まず、第1のコンセプトに対してどのような活動が行われたか、ここに述べておきます。 単純に言うと合宿全体が「交流」である、と言えなくはないのですが、特に交流としての 側面が強いのは"寝起きを共にした"部分でしょう。個々のプログラムも「交流」であ ることには違いないのですが、プログラムにも増して「より近い存在」になるためには、 「宿泊」の部分が重要であることが実感できました。 生徒及び学校間のスケジュ−ル調整 もしくは、場所探しやや費用問題など、宿泊が伴うことにより、多くの手間が掛かります が、他に代えがたい要素です。合宿終了後、1泊では物足りなかったいう生徒が数人いた ことが印象的でした。次回以降の実施に当たっても、この"寝起きを共に"する部分は欠 かせないと思われます。 次に第2のコンセプトに関してです。当初私たちは、1泊2日全てのコミュニケーシ ョン言語を韓国語に規定し、参加者に「強要」してみることを考えていました。つまり、 擬似的な韓国空間を作り出して、そこに日本人の学生を放り込むことで、否応なしに韓国 語を使う状況を設定してしまおう、というわけです。 しかし、実際には私たちが考えた程 には韓国語によるコミュニケーションは行われず、「韓国語が思った程使えず残念だった」 と話す日本人学生も数人いました。日本人学生も、実際に韓国に行けば上記の状況が待ち 受けているわけですので、それを日本で疑似体験してみるというコンセプト自体は、全く 不可能な設定ではないと思われるのですが、実際に行うためには、学生の能力に応じた綿密なプログラムの設定が必要なようです。 a:合宿を想定したコミュニケーション言語のトレーニングが必要。 今回の合宿を通じて、学生たちが合宿を韓国語のみで乗り切るためには、「生活用語」と「ワークショップ用語」の双方について一定程度の「聞き」「話す」能力が必要となることが明らかになりました。類型化して日々の授業でのトレーニングが望まれます。 b:ワークショップ等、学生の言語能力に合わせたプログラム開発が必要。限られたコミュニケーション言語を使って、成果を挙げることのできる。ワークショッププログラムの開発が必要なことがわかりました。また、通常の授業時間においてもリハーサルのつもりで何度か実験しておくと良いと思われます。 c:パートナー韓国人、及びリーダーに対してコンセプトの徹底を図る。日本人学生が韓国語コミュニケーションをとるためには、何にも増してパートナーとなる韓国人学生や韓国人リーダー(今回、コミュニケーションの円滑化を図るたけに各班に1人ずつ韓国人リーダーに入ってもらいました)の協力が不可欠です。彼らに日本人学生の能力に合ったコミュニケーション言語を選んで使ってもらう必要があるからです。どこまで事前協議が可能かどうか、わかりませんができるだけ、パートナーには事前にコンセプトを伝え協力を仰ぐことが必要でしょう。 次に第3のコンセプトについてです。今回、共同作業では2つのワークを設定しました。 1つは料理コンテスト、もう1つはグループワーク「20年後の私たち」です。いずれの ワークも「成果」としては「上々」の成果を挙げることができました。出来上がった料理 とても美味しく工夫がなされていました。また、「20年後の私たち」の最終発表も、班ご との色が出ていて素晴らしいものでした。テーマに添って協力しあい、一定の時間の中で 結果を出していくトレーニング、という意味では、学生たちも満足した様子でした。ただ、 いずれのワークも、制作途中のコミュニケーション言語が、いつしか日本語になってしま った点は残念だったと思います。 以上簡単に今回の合宿を総括してみました。来年度以降の参考にしていただければと思い ます。
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